いちょう No. 97-27 98.3.17.

「そこを何とか。」根田さんに支部担当中央執行委員をお願いして早9ヶ月。今回のいちょうでは、根田さんの中執奮戦記を寄稿いただきました。


素人組合員、中執へ行く

根田 昌典(地球物理分会)

今年度の中央執行委員理学部支部担当の根田と申します。中執という言葉も知らなかった素人組合員の私が、京大職組の中央執行委員会(以下中執)に行ってどう感じたかを、最近の活動とともにお知らせしようと思います。

京大の職員組合は大きいので、組織として、中執の下に理学部支部などの各支部や部会があります。支部担当の委員は、各支部との連絡係のような位置づけです。中執は、基本的に隔週火曜日に開かれます。

支部委員会と中央執行委員会の空気のちがい ―― 大きく複雑な問題と向き合う

恥ずかしながら、まず戸惑ったのは、弁当を食べながらの支部委員会との雰囲気の違いでした。扱う議題は、対外的な活動や、全学的な取り組みや交渉、人事課長折衝についてなど、今まで私が意識したこともないことも多く、大きな組織を維持していくことに必要なエネルギーの大きさを感じました。 その中でも、組合員数の減少問題については特に深刻な問題としてあげられています。組合員数の遷移などの調査からも、あまり楽観的にはなれない要素については事欠かないという状況であるようです。組合員数の一気増加はなかなか難しいようですが、中執でも組合員数拡大に向けて、新任の人のリストアップなど、具体的な取り組みなどを議論しています。

さらに、非常勤職員の給与支給日変更問題など、組合員の生活に直接関わる問題は次々に持ち上がっています。職場環境の変化に対する職組の対応や、身近な問題への取り組みは、いろいろな組合員の立場を考えていかねばなりません。組合を取り巻く状況はますます複雑になっているようです。

多様な社会の縮図としての組合 ―― 素人の非常識の効用

社会の変化に伴って組合の構成員や存在意義も不可避的に変化することでしょう。組合が求められるものも変わっていくかもしれません。中執でも、たとえば、今回の京都府知事選挙への取り組みでは、特定候補の応援をする前に、社会への問題意識を高めるための勉強会が行われているなど、取り組みの内容や活動の幅をその都度見直していこうという姿勢があります。このような変化の中で、まずは、無責任なままでいいから、いろいろ話し合うことから職員組合との個々人の関わり方が見えてくるのではないでしょうか。

何も分らないままに、半年間中執の支部担当をしていて、中執と各支部、各部会や各個人によって、意識の違いは様々だなあというのが実感です。大きな組織ですから、人によって熱心さや切実さに差があるのは当然だと思います。しかし、身近な問題に無頓着ではいられません。私を含めて、素人組合員はついつい消極的になりがちですが、議論の場に一種の非常識を持ち込むのが、新しい人がベテランの中に放り込まれるメリットではないかと思います。そう考えてみると、私が場違いな意見や質問をすることも何かの役に立っているのではないかと、私もすこし安心できるのですが、いかがでしょう。

よろしくお願いします

以上、来年度もフレッシュな方に支部担当の中執をお願いしたいという宣伝も込めて、とりとめのない雑感を並べました。幸い、理学部支部の人たちが、そこかしこで私をサポートしてくださっています。皆さんに助けていただいて、頼りないながら何とか残りも頑張りますのでよろしくお願いいたします。


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