いちょう No. 95-24 96.6.6.

このところ、理学部支部は個性豊かな新しい仲間を次々迎えています。新しく職組に加入された物理の小谷さんから届いた挨拶を紹介します。


どうぞよろしくお引き回しのほど、

物理  小岩 孝子

今年の2月より、物理学教室の図書室に勤務させていただいて、4ヶ月近くがたちました。図書室の大きな窓の、前方 45゚の角度には比叡山の大パノラマが展開し、移りゆく季節の匂いを充分に堪能できるという幸運な自然環境の中で、仕事に従事する毎日を過ごしています。まさに「絶景かな、絶景かな」、南禅寺の大舞台(山門)で石川五右衛門見下ろす四方の春、の心境です。

図書室での勤務は、私にははじめての経験ですが、この歴史ある図書室の蔵書は豊富で、学内外の方々が、毎日とても熱心に研究に利用されています。その方々の必要とされる書物を、必要とされる時に、手際よく、迅速、正確に御提示できた時には、「待ってました」の歌舞伎舞台の大向こうが掛かった思いで、カウンターの内側より、つい大きな声で、「待っていたとはありがてえ」と叫びたい気持ちになります。失敗も何度か重ね、おみくじの大凶から小吉ぐらいのものなら、たっぷりとこなしてきてしまいました。図書室利用者の方々が、いつ、どのような書物のご依頼をしてこられるのか、どきどきと楽しい毎日です。そんなこんなの毎日ですが、どうぞよろしくお引き回しのほど、お願い申し上げます。


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