いちょう No. 97-15 97.11.20.

新総長に長尾工学部長が当選

11月14、15日の両日にわたって行われた、総長選挙で、長尾工学部長が選出されました(就任は12月16日の予定)。長尾先生は、三重県出身、61才。「知能情報学」が専門。特に自動翻訳(=電話で日本語をしゃべると、英語になって出てくるようなシステム)、電子図書館システム(画像情報を、迅速に受け渡しできるシステムでもある)の研究で有名らしいです。長尾先生は、附属図書館長も勤められ、来年1月から動き出す京大の電子図書館には、大いに尽力された由。この11月3日の“叙勲”で、紫綬褒章を受けられたばかり。

これから21世紀に向かって、長尾新総長の舵取りは大いに注目されます。特に「いちょう」の立場から言うと、“情報畑”の方だけに、情報の発信・受信には、大いに意を用いていただきたい所です。たとえば、京大のWWWには、一応「総長からのメッセージ」という項目はあるものの、中身がありません。また、今計画されている医学部関係の研究科で、法的任期制の導入が計画されていることなど、みんなの注目する事項については、もっと積極的なアピールが必要です。

今回の選挙は、決選投票までもつれ込みました。第1次から第3次まで、長尾工学部長、佐藤元理学部長、本庶医学部長が1~3位を占め、決選投票は、長尾工学部長と佐藤元理学部長で争う形で、439対395で長尾工学部長に軍配が上がりました。日程が金土になった故か、われわれの運動の甲斐あってか、理学部の投票率は、第1次30%(全学57%)、第2次28%(全学53%)、第3次40% (全学55%)、決戦46%(全学51%に最接近!)と、今までになく高いものとなりました。今回の各候補の得票結果や、理学部の投票率には、何か新しい動きを感じさせるものがあります。長尾新体制が、そうした新しい風を、今後予定される副学長の選任などに生かして、新しい京大の100年へ向けて船出することを期待します。 なお教員部会から、今回の選挙結果については、次号あたりに詳しいコメントが出る予定です。


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