いちょう No. 97-23 98.2.12.

4月から導入される技術専門職について、2月3日、本部の人事課長と組合とで折衝がもたれました。折衝の模様について、書記次長の堤さんから寄稿いただいています。


人事課長懇談 ―― 技術専門官・技術専門職員の導入について ――

書記次長 堤 久雄

技術専門官・技術専門職員の導入について、人事課長との懇談が2月3日時計台の会議室で行われました。当日の折衝での話を、いくつかピックアップして紹介します。

配当される定数は?

京大に4月にくる技術専門職定数は、技術専門職員該当者(4級以上)で今年度退職予定者を除いた数、技術専門官(事務長補佐相当)が17 (標準5、暫定12*)、技術専門職員(掛長相当)114である。組合からも指摘されているが、部局への配分に当たっては、省令による施設(防災研・原子炉。「室長」「班長」といった制度がある)なども見ながら、全体としてアンバランスがないようにしたい。定数については、現在、人事院と折衝中で確定していないところがあり、数については、現状よりも + α したいと思う。マイナスは絶対ない。またこの際、3-11以上の人を全員4級に昇格させたりできるかというと、定数が足りないのでできない。

*京大に貼り付けられた数は5。12は当人の退職後、文部省に一旦返して、再び全国に分配する意味で「暫定」。なお、形式的には、技術専門官の暫定定数は、技術専門職員定数を流用しているので、技術専門官の退職後、そのポストは技術専門職のポストにもどり、新たに技術専門官のポストを要求する形を取ることになる。

選考は?

選考基準については、全国同一で京大独自のものは作れない。また提示されている基準の8項目が厳し過ぎるとの声もあるが、あれは文部省が人事院と大蔵省にガス抜きした条件。あの8項目でたいていの場合は救えるようにしてあるので、心配しないでいい。また選考の方法について言うと、東大のように若い教授がリードして委員会を作っているのも知っているが、「選考委員会」の設置は考えていない(→ 部局の推薦の基づいて、総長が発令する)。京大の場合には、技官のたくさんいる工学部の委員の意見が強くなって、デメリットが大きい。また選考に当たっては各部局からの推薦を主体に考えるが、定数も勘案しながらやらなければならない。

なおいわゆる団塊世代対策については、私(人事課長)が、全国を引張っていくつもりでやりたい。

組織は?

職組から指摘されるように、今回の技術専門職の導入があっても、技術職員の「上司」というのはあいまいだ。教官には技術職員に対する命令権はない。形式的には、部局長が上司ということになるのだろうが.... ともかく、今月開かれる部局長会議(10日と24日)で、そのあたりの事情を私から説明します。また、専門官はいわゆるライン制ではなくスタッフ制になる。そうした時に、組合から指摘されたように、現在の「総合技術部長」や「技術長」などをいただく、われわれが「国大協組織」と呼んでいる現在の技官組織は、それとは矛盾することになる。けれども当分の間は、今の組織図と新組織、併用でやりたいと思う。


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