2022.8
吉村洋介
化学実験 実験にあたって

圧力換算表

3回生の化学の実験では、減圧蒸留などで圧力の測定と出会うことになります。 用意してある圧力計はコパル電子(現日本電産コパル電子)のハンディマノメータで、 「絶対圧」型のものと、「ゲージ圧」型のものがあります。 ともに 100 kPa 程度(1 気圧)の範囲をカバーし、 0.5 kPa ぐらいの精確さということになっています。

「ゲージ圧」というのは大気圧との差で、 ゲージ圧が 0 というのは、大気圧ということです。 減圧すると、ゲージ圧はマイナスの値になります。

化学では水銀マノメーターが賞用されていたこともあって、 血圧などと同様、 今も水銀柱の高さに対応する圧力の単位 mmHg (Torr とも呼ぶ)と付き合う必要があります。 そこで、気圧 - 水銀柱 - パスカルの換算と、対応するゲージ圧をまとめた表を用意しました。

単位の間の換算は次のようになります。

  1 atm = 760 mmHg = 760 Torr = 101.325 kPa
  1 mmHg = 1 Torr = 0.001316 atm = 0.1333 kPa
  1 kPa = 7.501 mmHg = 0.009869 atm

なおゲージ圧 Pg(= P - 大気圧)を、 大気圧 = 1 atm = 101.325 kPa として換算していますが、 実際の大気圧は 1 kPaのオーダーで日々変動します。 また天気図などに見る気圧は海面補正した結果なので、京大理学部での実際の大気圧は、 それより 0.7 kPa 低くなります。

P / atmP / mmHg P / kPaPg / kPa
1.0000 760.0 101.3 0.0
0.7895 600.0 80.0 -21.3
0.5263 400.0 53.3 -48.0
0.2632 200.0 26.7 -74.7
0.1316 100.0 13.3 -88.0
0.0658 50.0 6.7 -94.7
0.0526 40.0 5.3 -96.0
0.0461 35.0 4.7 -96.7
0.0447 34.0 4.5 -96.8
0.0434 33.0 4.4 -96.9
0.0421 32.0 4.3 -97.1
0.0408 31.0 4.1 -97.2
0.0395 30.0 4.0 -97.3
0.0382 29.0 3.9 -97.5
0.0368 28.0 3.7 -97.6
0.0355 27.0 3.6 -97.7
0.0342 26.0 3.5 -97.9
0.0329 25.0 3.3 -98.0
0.0316 24.0 3.2 -98.1
0.0303 23.0 3.1 -98.3
0.0289 22.0 2.9 -98.4
0.0276 21.0 2.8 -98.5
0.0263 20.0 2.7 -98.7
0.0250 19.0 2.5 -98.8
0.0237 18.0 2.4 -98.9
0.0224 17.0 2.3 -99.1
0.0211 16.0 2.1 -99.2
0.0197 15.0 2.0 -99.3
0.0184 14.0 1.9 -99.5
0.0171 13.0 1.7 -99.6
0.0158 12.0 1.6 -99.7
0.0145 11.0 1.5 -99.9
0.0132 10.0 1.3 -100.0
0.0000 0.0 0.0 -101.3

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