いちょう No. 99-14 99.11.25.

森二朗さんを偲んで

地球物理の森二朗さんが亡くなられて、もう1年が経とうとしています。森さんは昨年11月20日午前10時ごろ、山科の花山天文台で宿直中に脳出血で倒れているのを発見され、そのまま意識の回復することなく昨年11月29日朝7時16分亡くなられました。

森さんの奥さんからの一文はこちら


森さん、これからです

書記長 平井 栄子

森さんが亡くなられて、もう一年の月日が経過したのかと思うと、時の流れの早さにただ、驚くばかりです。

森さん、労働者の要求実現のために、一生懸命頑張っておられましたね。森さんがいなくなられてから、森さんって、とても大きな存在だったんだなと、今更ながら感じてしまいました。森さん、森さんの死を決して無駄にはしませんよ。公務災害の認定をさせる運動をしていることは、既に聞いておられると思いますが、今年度からは、WGをつくりました。この10月4日には事務長から説明を受け、「時計台には、概要を説明し、公務災害にしたいと文書で伝えた。出来るだけそつがない書類を出すため、整理、検討したい」とのことでした。 また11月1日には森さんの奥さんに、荒木先生、木田先生、倉本事務長などが会って事情説明と、話し合いがもたれています。

まだ不十分で申し訳ないですが、森さん、これからです。奥さまがとても頑張っておれます。私たちも精一杯がんばりますので、もうちょっと待って下さい。

今、国立大学が独立行政法人化されそうなんです。反対の署名を集めています。奥さまに、すかっりお世話になってしまいました。ありがとうございました。また、お便りします。


魚釣りのこと

化学 大槻義美

森二朗さんとは、毎年20年近く舞鶴へ魚釣りをご一緒させていただきました。ここ数年はお酒の飲む量も減っていたように思います。一番印象に残っているのはいびきのすごさです。とにかく往復いびきですごかったです。体は大丈夫なのかなあと心配はしておりました。魚釣りが大変好きで熱心に朝から晩まで釣りをされていました。もう一緒に行けないと思うと残念です。


お世話になりました

地鉱 入野健志

毎年、舞鶴田井へ釣りに行くときは車の運転を、現地では釣りのご指導を懇切丁寧 にして下さいました。また、私の長女が一才のころ病気になり、その時には車で病院 に送って下さいました。20数年間、公私に渡りお世話になりありがとうございまし た。これからは何処かで私たちの活動を見守って下さい。


あれから一年

C・K

森さんが倒れられたと聞いて、病院へお見舞いに行った帰りに東福寺の紅葉を見ました。

あの鮮やかな燃えるような色彩の海を見下ろしていると、森さんの静かに眠る姿が甦り、時間が止まったような生きていることの不可思議さ、奇妙な幻想に陥ったことを思い出します。

あれから1年が経ちました。

国立大学が法人化されようとしている今、安心してのんびりと天国におれないとぼやいてられるかも知れませんね。


ありがとう森さん

西 憲敬

学生の時、7年間、北花山で森さんにお世話になりました。

研究のことはもちろん、工作や料理、犬のかわいがり方までいっぱい教えていただきました。楽しかったな。今の私の研究室も、森さんに作っていただいたものがいっぱいです。ありがとう森さん。


秋の一日

宇宙物理学教室 池村奈津子

「森さん、理学部支部で滋賀県土山の陶芸工房へ行くことになったのですが、車を出していただけないでしょうか。」

「ああ、いいですよ。小さい車なので沢山は乗れないけれど。」

「近くに温泉もあるそうですし、作陶をされないのでしたら、そちらへ行くこともできます。よろしくお願いします。」

陶芸に興味あるかな?無理矢理、森さんを誘ってしまったかな?という気がしないでもなかったが、快く引き受けて下さった。

そして、参加者募集後のある日。

「森さん、先日お願いしました車ですが、参加者で3台用意できましたので、何とかお願いしなくても大丈夫です。」勝手なことばかり言っていると思いながら伝えると、

「そんなら、大学まで乗って行って、そこへ置いて行きます。」

行かないと言われるかと気になったが、レクレーションには参加して下さるとのことでホッとした。

97年10月25日(土)、お天気もよく3台の車を連ねて12名で土山までドライブ。

工房での森さんは、庭に置かれた床机にまたがり黙々と土をこね、時間をかけて何やら作っておられた。最後の最後まで・・・。出来上がった作品はどういう訳か後日届けられた中に入っていなかった。高温で二、三割れたのもあると言われたのでその中に入っていたのだろうか。代わりに陶芸家の加藤先生の作られた小鉢をお渡ししてお詫びすると、逆に喜んで下さった。

さわやかな秋の一日、黙々と作業をされていた森さんの姿が目に浮かぶ。今も何処かで、土をこねておられるだろうか。いい作品が出来ただろうか。合掌


いちょう No. 99-15 99.12.2.

縁の下の力持ち

地鉱 那須 たみ子

人前での話がとても苦手な森さんは、その分黙々といつも縁の下の力持ちの役割を果たしてくださいました。シャイで人なつっこい笑顔が素敵だった森さん、天国でもガタゴトの自動車を飛ばしていますか?


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