いちょう No. 99-8 99.10.21.

先週の土曜日、午前中は定員外職員の学習会、午後は独立行政法人化問題のシンポジウムと、充実した企画が放たれました。定員外職員の学習会では、理学部のお隣、農学部の事務一元化の動きについて、野田さんが農学部支部の行ったアンケート結果をもとに、縦横に辛口の分析をされました。午後からのシンポジウムでは、理学部・文学部、京大の“虚学”、もっとも学問的な部分を代表する部局からパネリストを得て、熱っぽい大学論が展開されました。この2大企画に深く関わった理学部支部の方々から、まだ熱冷めやらぬ文章をいただいています。

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定員外職員学習会 ―― 定員外職員と事務再編

宇宙 池村 奈津子

10月16日(土)10時から文学部の地下会議室で、農学部の野田先生に農学部事務組織改組の実情を話していただいた。参加者は32名(教官1、定員10、日々雇用11、時間雇用10)。理学部からは10名の参加があった。

農学部の事務組織改組案が出た経過と問題点が報告された。原案が99年2月に事務当局から出され、5月に職組農学部支部でアンケートが行われた。改革案が2000年4月実施というスピードで、また問題も多々あったことから、記述式で学内便返送という形式にもかかわらずアンケートの回収率は45%と極めて高かった。10月に農学部の事務組織検討委員会に出された見直し案は、このアンケートの結果が少しではあるが反映されているようである。

2月原案のポイント

改組は完全に事務長主導で、定員のみでWGが作られ検討されていた。情報提供が全くなく、教授会でさえ何も知らない状況で、解雇の対象になりかねない定員外職員は全く議論をする場がなかった。

定員外職員の配置として、2研究室1人体制をとれば、65人いる定員外職員の内27名が余る勘定で、解雇の対象になる。研究室の多様性、独自性を全く考慮せず、単純に数あわせの論理が行われたもので、アンケートでも一番強い反対意見が出ていた。また専攻事務室に1人職場が生まれることも大きな問題である。

10月見直し案

この見直しにより、現在、中央・専攻事務にいる17人の定員外職員の研究室への配置が中心問題となる。

野田先生からの報告後、理学部の山崎さんから通産省の法人化の実例が報告され、組合の強化の訴えがあり、附属図書館中川さんから時間雇用職員の勤務時間変更の問題、宇治化研の岡田さんから宇治5研の改組について報告があった。

今後、国立大学の独立行政法人化の問題とも絡み、各学部でさらに学習を重ね、一人の解雇者も出さないよう、運動を強めていかなければならないと痛感した。


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