<概要>
マルチメーターU1251Aには、K熱電対の起電力を温度に変換して表示、パソコンに出力する機能がある。
ここでは熱電対による温度測定の方法に親しみ、ホットプレートスターラーを使用したビーカー中の水の加熱および冷却挙動を検討する。
資料編II-12<熱電対による温度測定>にあらかじめ目を通しておくこと。
<実験>
- K(クロメル-アルメル)熱電対線を50 cm程度取り、両端の被覆をはがして素線を数mm出す。
- 熱電対線の一端の2本の素線をペンチでねじ合わせて熱接点を作る。
- 熱電対線の他の端をマルチメーターU1251Aのプローブにつなぎ、
温度測定モードで温度を表示させる(クロメル線が+極になる。クロメル線は磁石に付かない)。
電圧を測ると何 mVになるか。
またマルチメーターのプローブをつなぎ変えたら温度・電圧の表示値はどうなるか。
- 熱接点をマルチメーターの近くにおいて、マルチメータの表示する温度が、
マルチメータの第2表示に示される室温とほぼ一致することを確かめる(±2 °C程度に収まっておればよい)。
- 熱接点を手で持った時、マルチメーターの表示する温度、電圧がどうなるかを調べよ。
また熱電対線とつながっているプローブを暖めると温度はどうなるか?また電圧を測ると何mVになるか。
- ビーカーに湯を入れ(湯沸かし器を利用してよい)、60 °C程度の温度でガラス温度計あるいはペン型温度計と熱電対で水温を測り比較せよ。
また氷水を用意して温度を測ってみよ。
- バーナーあるいはライターの火炎の温度を熱電対で測ってみよ(ガラス温度計やペン型温度計を使ってはいけない!)。