2000.4

研究のスタンス ―― 私は保守派です

化学は(化学に限ったことではないかもしれませんが)革命家の多い分野で、何かというと「夢」や「ロマン」が語られます。
あるいはセーレンディピティ(Serendipity。思わぬものを見つけ出す力)なんぞを声高に吹聴する人たちも、たくさんいます。
私はそうしたありように強い疑念を持っている、一言で言えば保守派です。

私には語られる「夢」や「ロマン」に、一攫千金を狙う山師根性しか見えないことが多いのです。 そうした人たちにとって大事なのは、ものごとをよりよく理解することではなく、「おもしろい」こと。何でもいいから、大向こうをうならせること、多くの人から拍手されることでしかないように思えます。 私はそうした人たちに荒らされた、本来は豊かであったはずの学問分野の廃墟をつぶさに見てきたように感じています。

私が保守派であるわけ、そしてその物理化学のスタイルについては、以下の文書を参照していただければ、ある程度わかっていただけるかもしれません。


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