last revised 2022.3 / 2020.5
吉村洋介

3回生実験のこと

化学教室の助手になり、学生実験と関わるようになったのは、もう30年以上前のこと。 最初は気液の臨界現象を取り上げました。 液体窒素で冷却してキャピラリー管に気体をトラップ (二酸化炭素とクロロトリフルオロメタン(CFC13、CF3Cl)を使いました。 いずれも臨界温度 30 °C 程度)、 キャピラリー管を封じて加温、 メニスカスの変位を読み取るというものでした(臨界指数 β の評価につなげる)。 入れる量によって、温度上昇にともない、液体が消失したり、気体が消失したり、 うまくいくと臨界ぎりぎりの挙動が見えたりします。 欲張って流体を入れすぎたり、下手に封じるとキャピラリー管が破裂したりして、 なかなか面白い実験ではあったのですが、 テーマの広がりがもう一つで、 翌年には気体の粘度の実験に転換しました。 その後、無機・分析実験などを手掛けることになり、 2007年からは、山本文子さんの後を受けて、学生実験全般を担当することになりました。

定年を迎え、 ぼくが作ってきた課題について、皆さんの参考になることでもあればと、 実験課題とその背景について紹介しようと思います。 またどんな実験なのか、 これから取り組もうという学生の皆さんが少しでもイメージを持っていただければ幸いです。

なお取りあえずゆるゆると、紹介していく予定で、まだまだ作業は進行中。 またぼくが直接設計に関わっていない課題(生物化学実験・Diels-Alder反応 etc etc)については、ここでは触れません。

A実験

B実験


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